皆様こんにちは。 S-Dealの増山です。
先々週の練習会では多くの方にご参加いただきありがとうございました!
今回はそのレポートとなります。
この度の企画は、中高生時代なかなか混ざることのない英語ディベート関係者と日本語ディベート関係者が同じルール・フォーマットで行えばまたいつもとは違う議論が見られるのではないかという興味から始まりました。
企画の段階でルールの策定に相当気を使いました。ベースは大学の即興ディベートのものを使用させて頂きましたが中高生と大学生ではレベルが違いますしやはりやりやすいように修正しなければなりません。
言語は日本語なのでやはり日本語ディベート関係者が圧倒的に有利です。その分どこまで英語のフォーマットに近づけるか。ディベート業界用語はどこまで認めるか。実際に運営でつくったフォーマットに沿ってディベートをしたりしながら実験を重ねました。時間的制約もあって完全に「これ」といういいフォーマットには全然及びませんでしたが、何とか日英両界隈のジャッジの皆様が同じように論をとれるようにはなったかと思います。
実際に第一試合では日英両ディベート関係者が互いの言い回しや論の立て方に困惑してはおりましたが、皆様のよりよく伝えようとする熱意によって第2試合以降はスムーズに、そして充実した議論が繰り広げられていたかと思います。
当日の内容に関して詳しくお話させていただくと、今回の参加校は6校で桐光学園様、栄光学園様、聖光学院様、開成中学校様、駒場東邦中学校様、浅野学園中学校様とディベートでは常連校・強豪校の方々に参加して頂きました。
またジャッジの皆様も、CDSproject様から加藤彰様、丹羽啓介様、木對玲奈様、全国教室ディベート連盟関東甲信越支部様のご紹介により、坂上慎様、久島玲様、宮嶋隼司様、渋谷教育学園幕張高等学校から、加藤颯矢様、金世和様、栄光学園から、渡辺丈様にお越しいただき、本当に弱小団体の主催する練習会とは思えない全国レベルの方々にご協力いただけたこともハイレベルな充実した議論が行われた一つの理由だと思います。改めて御礼申し上げます。
論題は日英両ディベートにおいてどちらかで一度は扱われたことのある論題、そして中高生の生活にかかわるような論題、ジャッジの方から募集させて頂いた論題から面白そうなものを選びました。
しかし、やはり既存の論題はそれぞれのディベートのフォーマットだから成り立つ側面も強く新しく作ったフォーマットに馴染んでいるわけではなかったと思います。今後も中高生に日本語即興型ディベートを広げていくのであれば、また新たな切り口の論題を作る必要があると痛感しました。日本語を母国語としている私たちだからこそできる深い議論・表現を既存の知識で行う。そのためにはもう少し日本語即興型ディベートを研究する必要がありそうです。
論題に関してですが、もう一つ。これは日本語即興型ディベートだけではないのですが、既存の論題はどうしても大人の視点で作られたものになってしまっています。当然大人と子供では価値観が違うわけで…ディベーターの主張が同世代の高校生ジャッジには通じるが大人のジャッジには通用しない。そういった現象も今回見られました。普段のディベートの試合での主張を取った、取らなかったという話ではなく、中高生のディベートに何を求めるのか、そういった所を深く考えることでなにか解決できるかもしれません。
この度は上記のように問題点も沢山発見されましたが、今後の新たな中高生ディベートの可能性を見いだせたかと思います。この興味本位の企画に対し賛同し、ご助力頂いたたくさんのディベート関係者様や団体様のおかげで無事開催できたこと本当にうれしく思っております。
来場者アンケートでは、選手・ジャッジ・見学者の方から大変ご好評を頂き、第2回開催のご要望もたくさん頂きました。
運営も次回開催ができるよう精一杯運営してまいりますのでこれからも弊団体へのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
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